理事長あいさつ

昨年は特にコロナ感染症の対策に悩まされた年となりました。第7波では感染症は瞬く間に拡大し、ひかり学園に続き第2ひかり学園でもクラスターとなりました。幸いにして重症者を出さずに9月5日に終息を迎えることができましたが、関係者の皆様のご協力に改めて感謝いたします。

本年には、すでに第8波も峠を超え、春にはコロナ感染症の第2類相当から第5類への引き下げが検討されているところです。障害特性によりマスク等の着用が困難な多くの利用者を支援する本会としては、これらの変化を前向きにとらえ、令和5年度事業計画の策定にあたりました。

さて、昨年度は、令和4年4月1日に多機能型事業所(生活介護事業10名、就労継続支援B型10名 他)として「あぶらや」を開設し、本年1月より一階西側をカフェとする運営もはじめました。13か所となったグループホームについては、3事業所形態であったものを「まきのみホーム」として1事業所形態とすることにより効率化を図りました。その他の事業所については、定員の増減などはなく、感染症に悩まされた時期もありましたが、地域の皆様のご理解や職員の奮闘により乗り越えることができました。一方で、職員数については、令和5年1月1日現在215名となっており、前年同月比13名の減となっています。資金収支における事業活動による収入は、令和3年度決算で12億18百万円余りであり、令和4年度は、新たな事業所を開設したこともあり、これを上回ることを想定しています。

令和5年度は、新たな施設等の開設は予定していませんが、新規学卒者や経験者採用、外国人介護技能実習生の採用も積極的に行い、職員数の確保に努めます。また、課題となっている新規事業所の稼働率やその影響による従来施設の稼働率、高齢者通所介護事業の稼働率の改善を図ります。また、一昨年からの最低賃金上昇や政府の提唱する賃金引上げに対応してきたところですが、昨今の物価上昇傾向も踏まえた賃金改善に努めるとともに、より安定した経営を目指すこととします。

先日、新町ハウスの利用者さんの絵をモチーフとして洋服や雑貨にするという「つなぐ展」という展示がありました。主催者の方は、「これをきっかけに、視点を変える事によって、新たな“気づき”を感じてもらえたら幸いです。」と話されていました。千葉県障害者芸術文化活動支援事業では、本会の利用者さんを中心とした身体表現の動画作品が公開されました。編集者の方は、「小さなつながりが大きな表現を生む奇跡的なお時間でした。」とコメントされています。

感染症の終息とともに、利用者さんと地域や保護者の方々とのつながる機会を増やしていくことができます。つながることのなかで、お互いの多様性を尊重したうえで多様な個々がかかわり合い、それぞれの違いを相互に認め合うことができるような知恵をもっていければと思うところです。

槇の実会は、平成4年12月にひかり学園を開所し、30年が経過しました。日本には、「金剛組」という世界最古の会社があるそうです。宮大工を抱える伝統企業で、1400年もの歴史があるといいます。存続し続けられた理由は、宮大工の技術交流で磨かれた圧倒的技術力を代々継承し続けたことや高い技術と優秀な宮大工を抱える伝統企業を潰してはならないという地域の願いであったといいます。本会も、時代の変遷とともに大きく成長してまいりましたが、「一日一笑!毎日賑やか!」を基本理念とし、利用者の人としての尊厳を守り、あらゆる虐待を排除するという理念を変わらず抱き続け、保護者と地域社会の方々とのより良い信頼関係を築き、未来へとつないでいければと思います。

社会福祉法人 槇の実会 理事長 市原 良治
(令和5年度事業計画より抜粋)

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